まちの構造屋さん

建築設計、おもに構造設計についての備忘録など。 ご意見・ご質問などコメントお待ちしております ♪(ページ右上にあります)

S 未分類

鉄骨造の柱の防火被覆について

投稿日:2020年1月31日 更新日:

鉄骨は不燃材料であり、木材のように燃えて灰になることはありませんが、
火災により温度が上昇すると、耐力が減少してしまいます。
一般的には600℃で耐力が半分になります。

鉄骨造3階建て以上の建物は、柱の防火被覆が必要です。(防火、準防火地域の場合は別途考慮が必要)

黄色本(建築物の構造関係技術基準解説書〈2015年版〉)を参考にまとめてみます。

これは、火災初期に建築物が倒壊することを防止するために、柱について一定の防火性能を求めるものとされています。

1,2階建てなら無被覆でもOKですが、
3階建てともなると、避難の問題もありますし、火災により倒壊した場合の周囲への影響(延焼や道路への倒壊など)が大きくなるためだと思われます。

政令第70条によると、
火災発生から30分間の間に柱の耐力が低下して、建築物全体の倒壊につながることのないように、柱の防火被覆をしましょう。という内容が書かれています。
(もちろん、主要構造部が耐火建築物または準耐火建築物の仕様を満たしている場合は、ここでは対象外とされています。)

 

柱の防火被覆

柱の防火被覆は以下のものとする必要があります。

〇「告示 平12建告第1356号」に書かれている5種類の例示仕様
一 厚さが12mm以上の石膏ボードで覆ったもの
二 厚さが12mm以上の窯業系サイディングで覆ったもの
三 厚さが12mm以上の繊維強化セメント板で覆ったもの
四 厚さが 9mm以上の石膏ボードに厚さが 9mm以上の石膏ボード又は難燃合板を重ねて覆ったもの
五 厚さが15mm以上の鉄網モルタル塗りで覆ったもの

〇国土交通大臣の認定を受けたもの
黄色本では具体的に書かれていませんが、以下のような防・耐火被覆があります。
・耐火塗料
・吹付ロックウール
・ケイカル板(ケイ酸カルシウム板)
・巻付け工法
・発泡性耐火シート

 

柱の防火被覆をしない方法

柱の防火被覆をしない方法には以下があります。

〇建物内の柱のどこか1本の柱がなくなったとしても、建築物全体の倒壊につながらないことを構造計算で確認する方法があります。
具体的には「告示 平12建告第1356号」に書かれています。

〇国土交通大臣の認定を受ける

〇耐火鋼(FR鋼)を用いる:大臣認定が不要となる立体駐車場でよく用いられています。一般建築物の場合は大臣認定が必要で、各部屋の熱量をチェックする等、設計負荷も非常に高くなります。

2+
いいね! 0
読み込み中...





  

-S, 未分類

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

集合住宅の床衝撃音

集合住宅の上下階の騒音問題って結構あるんですかね。 ついこないだ、アパートで騒音問題がらみの殺人事件もありました。 (私も一時期集合住宅に住んでいたことはありますが、音を気にしたことはありません。たま …

no image

S造接合部のボルト、PLなどの重量の考慮

S造の確認指摘で、 「接合部のボルト、PLなどの重量は考慮していますか?」 などという指摘が出てきているようです。 最近の電算は、これらの重量も、骨組重量に対する割増し率として考慮することができるよう …

特定天井の技術基準

稀に特定天井に関する仕事をいただくのですが、間が空きすぎて忘れてしまうので、簡単にまとめておきます^^; 平成13年の芸予地震、平成15年の十勝沖地震、平成17年の宮城県沖地震、そして平成23年の東日 …

no image

ボーリング、SWS試験の手順

標準貫入試験(ボーリング)の手順って、教科書や参考書には 簡単に書かれていますが、これだけで実際やってみろっていわれてもできないですよね。 例えば「30cm貫入するのに必要な落下回数がN値」と言われて …

柱梁仕口部の水平スチフナは省略できる?

H形鋼で、柱通し形式の場合、 柱梁接合部には、普通、水平スチフナを入れますよね。 「でも、ここに必要か?のけられるならのけたいんだけど」 って時に、どういう検討をすればいいのでしょうか。 「実務から見 …

ブログ内検索

2020年1月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

スポンサーリンク



ブログの更新をメールで通知

✉ブログの更新をメールでお知らせ↓

NEW!! 2020年版発売されました

スポンサーリンク