Press "Enter" to skip to content

地盤改良の設計メモ

Last updated on 2023年6月22日

※20/01/14追記
建物本体が四号建築物であっても、基礎下を地盤改良する場合は、地盤改良は仕様規定から外れることになるため、
地盤改良の検討書は確認に提出してみてもらう必要がある。

———————————————————————————————–
たまにやる地盤改良、自社では計算書作っていませんが、中身を理解しておかないとですね。
(自分で確認する用のエクセルはつくってますが^^)
数年前に地盤改良の本を一度読んだのですが、もう一度ざっと目を通したのでメモしときます。
ざっと書いただけなので、そのうち整理します^^;

浅層混合処理工法

・改良体の許容圧縮応力度 > 基礎底の接地圧 を確認する。
・改良底の許容支持力 > 改良底の接地圧 を確認する。
改良底の接地圧=基礎底からの分散応力+改良体の重量(16kN/㎥)‥二層地盤の検討
許容支持力には改良体の周面摩擦力は考慮しない。改良底で直接基礎の支持力式で計算する。
・沈下量の検討(改良地盤以深に沈下が懸念される自沈層が存在する場合)
・改良体のパンチング破壊の検討(布基礎のように接地圧が大きい場合など)

深層混合処理工法(柱状改良)

・柱状改良の地震時の検討が厳しくなりがちだが、長期300とすると短期600もいらないので、短期450とかで検討すればOKになると思う!

・改良体の配置には、杭形式(杭配置、接円配置)、ブロック形式、壁形式がある。(センターp.15)
・改良体の許容圧縮応力度 > 基礎底の接地圧 を確認する。
基礎底の接地圧=応力集中係数×基礎底の接地圧
・改良底の支持力 > 接地圧
支持力=min{複合地盤としての支持力, 改良体が独立して支持するとした場合の支持力}
・改良体の許容支持力度
=min{杭としての支持力(摩擦+先端), 改良体の許容圧縮応力度}
・先端支持力係数α=75
・基礎スラブ検討用の地反力は、建物荷重が全て基礎直下の改良体に集中して作用するものとして計算したものとする。(改良体が基礎からはみ出した分は無視し、地反力=建物荷重/基礎直下の改良体面積とする。原地盤にも負担させるのは、基本的に避けることが望ましい。)(例p.93)(Q&A p.22)
・沈下量の検討(沈下量S=改良体の圧縮量+圧密対象層の沈下量)
・通常の杭基礎と同様に、改良体の自重は考慮しない(杭の支持力式は自重を考慮した実験式であるため)
・鉛直荷重は、改良体と改良体間原地盤で分担させる(原地盤に荷重を負担させる場合の原地盤の許容応力度の考え方は示されていない。∴実務では、荷重をすべて改良体で支持できるように改良体の間隔を十分狭くする。)
・水平荷重は、分担する鉛直荷重(短期)に比例して作用するものとする。(Q&A p.45)
一般的な杭設計では通常剛床仮定で計算する場合が多いが、柱状改良の水平力の考え方は剛床仮定ではないので注意。
長杭と短杭を区別した検討や短杭による低減を考慮した設計は行わない。
水平力の分担方法には簡易計算の他、改良体の長さが極端に異なる場合には、改良体のせん断変形から与えられる水平ばねなどを用いた方法もある。
改良体の水平剛性が不足した場合は、ラップ配置(ブロック形式)させれば合体したものとして剛性を計算できる。
・改良体頭部の固定度は0.25とし、頭部と中間最大曲げの大きい方で曲げの検討をする。頭部の曲げを考慮して基礎梁の安全性を確保しておくことが安全側の検討である。
・改良体の間隔の大小により、khの算定式が異なる(センターp.68)
・「改良体間隔d/改良体幅b」が小さい場合、群杭として検討する。
・沈下量の検討
・布基礎に柱状改良を点在させる場合、一種のパイルド・ラフト基礎なので、布基礎に生ずる応力は、弾性支承された格子梁ばねモデルor弾性支承連続梁モデルで計算すべきだが、小規模指針では、簡単で安全側に検討するため、応力が一番厳しいと思われる1スパンを取り出した両端固定梁モデルによる計算方法を推奨している。(小規模指針p.191、例p.91)
・改良体の支持力>改良体の負担荷重(接地圧×改良体のピッチ)を厳しい箇所で確認

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

■ウルトラコラム工法
・径
500
600
800
1000 (1000φ(固い地盤の場合)、1200φは大きな施工機械になるので狭小地だと無理!!)
1200

・深さ
15m~20m程度まで

■柱状改良(小規模用)
・径
500
600
800

・深さ
12.5mまで

※火山灰は粘性土か砂質土かはよく分かってない。砂質土として支持力計算したりする。
圧縮試験やると砂と同じように内部摩擦角が出る。先端支持力計算する際は粘性土として計算しておけば大体安全側になる。

・先端のアタッチメントの付け替えはそれほど手間ではないので、径の種類が増えても特に問題ない。

小口径鋼管杭工法

・杭の許容支持力度
=min{杭としての支持力(摩擦+先端), 杭体の許容圧縮応力度}
・先端支持力係数α=200
・SWS試験による換算N値による支持力式
・必要杭本数=建物荷重(基礎含む)/杭の許容支持力
・布基礎の設計は、布基礎+柱状改良の場合と同じ。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■小規模指針、設計例は長期のみ。水平力に対する検討がない。
改良体のみで支持するとし、原地盤の分担は考慮していない(小規模指針)
■センターの指針には、長期、中地震時、大地震時(塔上比>4の場合)の検討がある。

地盤改良の主なポイントとしては‥
・浅層改良で改良幅を基礎幅よりも大きくした分だけ分散応力を考慮できる。(まあ、当然といえば当然か)
・センター指針では、柱状改良の場合、複合地盤とした支持力と改良体単体とした支持力の両方を考慮する。
(これは、中規模以上の建物の改良がどんな風に配置されるかを考えたら納得ですね)
・基本的には改良体で全部受け持つため、基礎面積に対して改良体面積が小さいと地耐力がそれだけ小さくなる。(安全側に考えたら当然ですね)

・支持力式は、N値を使うのか、SWS試験による換算N値を使っていいのかに注意する。

・液状化に対する検討方法は、指針には具体的に載っていないので、別途適当に検討する必要がある。

ところで改良体の水平力の検討はどういう場合に必要になるのか。どっかに書いてたかな。

(参考文献)

Be First to Comment

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です