Press "Enter" to skip to content

塀、工作物、設備などの地震力

Last updated on 2024年1月17日

塀、広告塔なども規模が大きくなると構造計算で安全性を確認する必要があります。
地震力の設定について整理しておきたいと思います^^

⓵補強コンクリートブロック造の塀(告示 平12建告第1355号)‥黄色本P.147
規模‥高さ2.2mを超える場合、仕様規定(令第62条の8)を除外する場合
地上部分の地震力を計算する際のCsiは  Csi≧0.3Z(1-hi/h)※風圧力、地震力に関する構造計算は、同じく地表面から突出する構造物となる煙突の規定に準じたものとなっている。
⓶煙突等(告示 平12建告第1449号第1)‥黄色本P.260
(煙突等‥煙突、鉄筋コンクリート造の柱)
規模‥高さ6m超の煙突、高さ15m超の鉄筋コンクリート造の柱  地震力は⓵に同じ
⓷広告塔等(平成12建告第1449号第2)‥黄色本P.261
(広告塔等‥広告塔、高架水槽、乗用エレベーター、エスカレーター)
規模‥高さ4m超の広告塔、高さ8m超の高架水槽等  及び乗用エレベーター又はエスカレーター(観光のためのもの, p.237,244も参照)等  P=k・w
(kは、Zの数値に0.5以上の数値を乗じて得た数値)※高さ60m超の工作物(擁壁を除く)の構造計算については大臣の認定を取得する必要がある‥黄色本P.492
⓸擁壁等(平12建告第1449号第3)‥黄色本P.263
宅造法施行令第7条に規定されているもの。
高さが2mを超える場合には、常時に対する検討が必要。
「宅地防災マニュアルの解説」では地上高さ5mを超える場合に
耐震設計を行うべきとされているため、5mを超える場合には、
原則として耐震設計を行うとよい。 中地震時の水平震度‥0.15~0.2Z
大地震時の水平震度‥0.25Z
なお、建築技術2012年7月号(No.750)P.111によると、
・擁壁設計における地震時土圧の考え方は、土木と建築で異なる。
・道路土工-擁壁工指針では、高さ8m以下の擁壁では、重要度に応じて地震時の安定の検討を求めるとするものの、適切な設計と施工が行われていれば地震時に被害がないことから、地震時の安定の検討は省略してもよいとしている。
 これに対し、平成10年の宅地防災マニュアル改訂によって、その解説において「一般的には」との断りを入れて、高さが2mを超える擁壁は、中・大地震時の検討を行うことを求めている。

⓹屋上から突出する建築設備(令第129条の2の4)‥黄色本P.64

屋上から突出する水槽、煙突その他の地震力は、
躯体に取り付くことによる応答倍率を考慮し、原則として
局部震度1.0

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
塀の設計は、意外と地震力よりも風圧力の方が大きくなったりします^^;

(参考文献)

Be First to Comment

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です